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rational fool
2008-07-25-Fri  CATEGORY: 未分類
rational fool

■「リストラ」復活??

東京商工リサーチが一寸ショックなレポートを発表したと「ゲンダイネット」が報じた。


リストラ急増!08年上半期37社リスト
(ゲンダイネット - 07月19日 10:00)

 希望退職や早期退職を募集する企業が急増している――。こんなショッキングなリポートが出た。調査したのは、民間調査会社大手の東京商工リサーチ。ここ数年、この類のリストラ話はあまり耳にしなかった。何が起きているのか。

●サラリーマン再び受難

 希望・早期退職者を募る上場企業は2002年の200社をピークに急速に減り、06年には46社だった。ところが、一転07年は60社に跳ね上がった。08年上半期は昨年同期の37社と同数だ。

「本調査には含まれていないが、今年は子会社で希望退職を行うところもあるなど、増勢機運が高まっている。今後の動向によっては前年水準を上回る可能性がある」(同リサーチ)と警戒する。

 深刻なのは、退職者を募る理由が昨年とは一変していることだ。

 同リサーチ調査部はこう分析する。

「07年は経営再建中の企業ばかりではなく、業績好調で体力に余裕のある企業が早めに手を打つという色合いが濃かった。しかし、08年に入ると退職者募集の主たる理由は業績低迷。今年の方が深刻です」

 07年とは違って転職を支援する余裕がないところも多く、募集対象を「25歳から」としているケースもある。企業が切羽詰まっている証しだろう。

 こうなると退職金の上乗せは期待しにくい。・・・



■堺屋太一の本質

小渕内閣の経済企画庁長官に就任した堺屋太一氏は企業の三大過剰を清算しようと呼びかけた。三大過剰とは――雇用、債務、設備の過剰の事。これらの清算によって企業収益を改善し、更に企業収益の改善を経済全体に波及させる。これが堺屋氏が敷いた「失われた10年」から脱出する路線であった。
一方小渕首相は「世界一の借金王になっても不況から脱出する」と何度も演説し、財政を拡大させた。

小渕政権は積極財政を行った政権との評価が一般的だが、私は必ずしもそうは思わない。最初から「二束のわらじ」を履く政策をとっていた。小渕首相がそれを認識していたのかどうかは分からない、しかし堺屋氏ははっきりと自覚していただろう。財政拡大は三大過剰解消政策がもたらす不況悪化圧力(下振れリスク)を緩和するために必要だからだ。橋本内閣の六大改革のうち財政構造改革のみが停止された。残りの五大改革(「行政改革」「経済構造改革」「 金融システム改革」「社会保障構造改革」「教育改革」)は実は着実に実行に移されていた。私のような「能天気」な人間には「株上がれ」と野菜のカブを持ち上げる小渕首相の姿だけが印象的だった。

本来の政権ならば、財政拡大の方針を採用するに当たって企業に余剰人員の首切りを手控えるように呼びかけるはずだ。堺屋氏は逆をやった。余剰人員を抱え続ける事への補助金ではなく、再就職のための職業教育に補助金が支給された。余剰人員の首切りは「リストラ」という言葉に置き換えられ、堺屋大臣の号令一下、いっせいに首切りに走った。

■6月貿易統計

以前に言ったようにある調査ではエコノミストの44%が景気の転換点を既に過ぎていると判断している。さらにロイターが行った調査によると日本の大企業400社に

 原油・原材料価格の高騰を背景に景気の下振れ懸念が強まる中、今の景気拡大局面はいつまで続くか聞いたところ、「拡大局面は既に終わっている」との答えが全体の67%と最も多く、「08年7─9月期まで」が14%とそれに次いだ。



さらに追い討ちをかけるように日銀審議委員水野温氏が24日青森での記者会見

 景気後退に陥るかどうかについて、水野委員は景気動向指数をみると景気判定上、後退と言われても仕方ないとして、その理由として生産が1─3月減少した後、4─6月期、7─9月も横ばいないし若干のマイナスになる可能性が否定できないことがあるとした。ただ、景気が底割れしていく可能性は、企業の3つの過剰が解消していることから、小さいとした。

 ただ「景気回復に戻るパスは、前に想定していたより、あるいは日銀の公式見解よりも後ズレしていくかもしれないと個人的には思っている」と述べ、景気回復について悲観的な見方を示した。

 日銀では景気は当面減速が続くがその後次第に緩やかな成長経路に復していくとのメインシナリオを掲げているが、景気回復について水野委員は「日銀内でコンセンサスはあるようでない」との見方を示した。水野委員としては東アジア景気への懸念を強調、東アジア祖国のインフレ抑制政策がうまくいかないとみているために、回復時期が後ずれする可能性があるとした。

 このため、日銀が4月展望リポート中間評価で成長率は08年度より09年度の方が高くなっていくとの見通しについても「自信がない」とした。米経済、東アジア経済、米国の金融問題などが半年前に考えていたより複雑化していることが背景だとした。 



日銀審議委員水野温氏のこの発言の背景に財務省が同日発表した「6月貿易統計」がある。

これは、「デカップリング論」つまり「アメリカがだめでも新興国があるさ、アジアがあるさ」の崩壊を意味する。よく読んで欲しい。
それは取りも直さず「外需頼みの景気回復は必ず頓挫する」という私たちの主張の正しさを証明している。

自民党政権は内需をないがしろにしてきた。そのツケが回ってきている。
冒頭で採り上げたリストラ、個々には正しく見える合理的な選択だ。
しかしそれは「合理的な愚か者」(rational fool)の行為に過ぎない。
堺屋太一はその愚か者の先頭に立っていたに過ぎない。
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