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ZOCの虚実
2008-07-30-Wed  CATEGORY: 未分類
ゾック、何かガンダムのロボットのような名前だが、タクシーの新しい料金システムで一部の規制緩和論者が画期的なシステムとして持て囃している。
九州では既に認可を受け近々実施され、北海道でも認可されるだろう。

旭川のタクシー会社 長距離割安の運賃申請 同業者労組「過当競争に」反発 北海道新聞080612夕

 【旭川】三キロ以上を渋滞なく走れば料金が割安に―。旭川市内の旭タクシー(西野俊典社長)が、広い北海道向きの新料金体系を北海道運輸局に申請、認可を待っている。認可されれば道内初、全国でも二例目。だが、同業者や労働組合は「過当競争を引き起こす」と反発している。(旭川報道部 猫島一人)

 申請したのは、ZOC(ゾーン・コントローラー・キャブ)と名付けたシステム。流しのタクシーではなく予約のハイヤーとして営業し、小型車が初乗り料金八百円で十五分または五キロ走行する。その後は十五分経過するか、六キロ走るごとに八百円ずつ加算される。
 初乗り料金は高いが、走行距離が三キロを超えると現行(初乗り五百五十円、一・四キロ)より最大で四割ほど安くなる。仮に旭川から隣の上川管内美瑛町まで渋滞なく約二十キロ走った場合、約七千円かかるところを四千円ほどで済むという。
 ZOCは旭タクシーと福岡県の遠賀(おんが)タクシーが共同で開発した。遠賀タクシーは今年三月に申請が認められ、この夏にも導入する。同社の木原圭介社長は「北海道のような広大なところこそ、長く乗れば割安になり、ZOCの利用価値がある」と強調する。
 両社はZOCの管理会社を夏にも設立し、全国のタクシー会杜に導入を呼びかける。すでに新潟や鹿児島などの十杜ほどから引き合いが来ているといい、西野社長は「全道に広めたい」と意気込んでいる。
 しかし、こうした動きに関係者からの反発も少なくない。
 旭川市内の十一社と個人タクシーが加盟する旭川ハイヤー協会の柏葉義雄理事長は「競争を激化させるだけで、利益を確保できなくなる」。道内の乗務員約三千人で組織する全自交道地方連(札幌)の鈴木久雄書記長も「運賃を安くしても売り上げは伸びない」と指摘。「そうなれば待遇は悪くなる一方。他社が追随し、札幌圏などでも広まれば、乗務員の死活問題になる」と懐疑的だ。
 これに対し、西野社長は「ハイヤー営業にすれば、燃料代や乗務員の負担も抑えられる」と採算面で問題はないと強調。値上げ申請が続く業界について「この時代に値上げは自殺行為」と批判した上で、「安くして、これまでタクシーに乗らなかった人を呼び込まないと、この業界に未来はない」と反論する。
 認可には①不当競争が起きないか②売り上げが運行コストを下回らないか―がポイントになるとみられる。運輸局は「慎重に審査している」と話すにとどめており、結論は七月中旬にも出される。



ついでに規制緩和論者の礼賛の声を引用しておこう。

ぞっくぞくするタクシー「経済ニュースゼミ 」2008年02月15日seiji

ぞっくぞくするタクシー
 皆さん、ぞっくぞくするタクシーの話をします。よ~く聞いて下さいね。

 Listen to me carefully!

 私、あの「初乗り料金」という表現が嫌いです。何回乗っても初乗りなんて変じゃないですか。基本料金とか言って欲しいです。

 まあ、そんなタクシーの話なのですが、初乗り料金が800円で、次にメーターが変わると1600円になり、その次は2400円になるようなタクシーって、好きですか?

 「しぇー、そんなに高いの。怖いですね、ぞくぞくしてきた」

 確かに、800円の次が1600円だと極めて高い気がします。

 でも、普通のタクシーの料金と比べると、とても割安だとか。

 そんなタクシーが九州にあるのです。

 
 本日の特ダネで、笠井アナが説明していました。

 普通とは違うメーターを載せて走るタクシーです。ゾック(zoc=zone controller cab )呼ばれているとか。

 どこがどう違うかというと、タクシーに乗っている時間と、走った距離の双方が料金に反映されるメーターになっているというのです。

 普通のタクシーは、距離だけが反映されるようになっているといいます。

 でも、このzocは、時間も反映するので、道がすいていてすいすい走れると、安い料金で目的地まで行くことができるというのです。

 「でも、渋滞したら、損するのでは?」

 そんなことはないのです。時速23kmを上回る速度で走ると時間制となり、それを下回ると距離制となるシステムであるので、渋滞しても料金は増えないのです。

 ねえ、いいシステムでしょ。

 それにもっとお得な点があります。

 みなさん、目的地に着く僅か前の地点で、カチャッとメーターが変わった経験、何度もおありですよね。なんか嫌なものです。

 もう少し前で止めてもらっても良かったのにと思っても後の祭り。バックしてもらっても、料金が下がることもありません。

 でも、このzocは、後何分でメーターが上がるとか、後どれだけ進むとメーターが上がるかが表示されるというのです。

 ですから、800円の次は1600円になるとはいっても、1600円にメーターが切り替わる直前に降りることができるというのです。

 なんと利用者のことを考えたタクシーなのでしょう。

 本当にぞっくぞくします。

 でも、このタクシー、同業者から総スカンを食らっているらしいのです。

 それに、このタクシー業者に九州陸運局は、行政処分を課しているのです。許可によらない運賃を収受したからという理由で。

 
 みなさん、考えてみて下さい。

 日本は少子高齢化の影響で、潜在成長力が低下してきています。

 で、どうにかして日本の経済力の沈下を回避しようとして政府もやっきになっているようで、特にサービス業の生産性の向上を上げるように訴えていますよね。

 しかし、実際に政府がやっていることは、このような杓子定規な法の適用に過ぎず、無駄な規制を維持しているだけの話なのです。

 このような利用者のニーズに即したタクシーが普及するのであれば、タクシー利用者が増えることが予想され、タクシー業界にとってもいいことだと思うのですが、出るくいは打つようなことばかりして、結局共倒れになるのではないでしょうか。

 地域に存在するタクシー会社が1社しかないようなところでは、独占の弊害を除去する意味で、何らかの行政の規制も必要かもしれませんが、タクシー会社が複数存在するような地域では、規制は、むしろ創意工夫を阻害するものとして有害であるということに気がつくべきです。

 日本の経済が発展する道は、まずこうした必要のない規制を解くことから始まります。




■ZOCの虚

旭川の旭タクシー西野社長は「安くして、これまでタクシーに乗らなかった人を呼び込まないと、この業界に未来はない」と語る。
規制緩和論者のseijiさんも「このような利用者のニーズに即したタクシーが普及するのであれば、タクシー利用者が増えることが予想され、タクシー業界にとってもいいことだと」言う。

嘘をつけ~ッ!

確かにZOC方式を取り入れれば、その会社は一時的に収益が好調になる。タクシー利用者も増加するように見える。しかし、この方式が「普及」した場合確実にタクシー利用者から「駆逐」される人々が出る。
遠賀タクシーのホームページによると

遠賀タクシーの基本料金は590円。次が670円、750円。
旭タクシーの基本料金は550円。だから630円、710円、790円。
私がハンドルを握る地区は、基本料金が470円。550円、630円、710円、790円。

これらの近距離利用者にとっては値下げではなく値上げとなる。
ZOC方式の普及はこれらの近距離利用者を業界から遠ざける。

なぜ、ZOCは基本料金を800円に設定したか?その合理的な理由付けはどこにもない。
逆に、遠賀タクシーは当初1600円の基本料金を設定していた
基本料金を、2.5キロまたは7分30秒まで400円と設定することも出来た。
そうすれば、全ての利用者が値下げの恩恵を受けるから、当然「タクシー利用者も増加する」のは間違いない。なぜそうしなかったのか?

ここにZOCの《虚》がある。

もともと、ZOCは遠賀タクシーが勝ち残るための商法に過ぎない。だから社長は他地域の業者にはこの方式の採用を勧めるが、同一営業区域内の同業者には勧めない。ここでは遠賀タクシーだけがZOC方式を採用して、他業者は旧来の方式を採用しているのがベストだからだ。


■能天気な規制緩和主義者

《 普通のタクシーは、距離だけが反映されるようになっているといいます。
 でも、このzocは、時間も反映するので、道がすいていてすいすい走れると、安い料金で目的地まで行くことができるというのです。
 「でも、渋滞したら、損するのでは?」
 そんなことはないのです。時速23kmを上回る速度で走ると時間制となり、それを下回ると距離制となるシステムであるので、渋滞しても料金は増えないのです。
 ねえ、いいシステムでしょ。》

現行の料金システムでも距離と時間の併用性だ。だから渋滞があると通常よりも短距離でも料金は早く加算される。全くの事実誤認だが、距離と時間で料金があらかじめ定められており、いずれかが基準に達したら料金が加算される仕組みだ。これはZOCでも変わらない。北海道新聞の記事をよく読めば明らかで、こう書いている。

《小型車が初乗り料金八百円で十五分または五キロ走行する。その後は十五分経過するか、六キロ走るごとに八百円ずつ加算される。
 初乗り料金は高いが、走行距離が三キロを超えると現行(初乗り五百五十円、一・四キロ)より最大で四割ほど安くなる。》

23kmなんてどこにも出てこない。どこも神秘的なシステムは存在していない。単なる値下げだ。値下げだけを持ち上げて、その一方で値上げでもある側面には目を向けない。

無責任で能天気な態度といわざるを得ない。


■ZOCの真

経済は既に景気後退局面に入っていると思われる。それを我々運転手は運収の急激な低下として肌で感じている。「うちの会社は持つのか」という不安を運転手が口にし始めた。かつてなかったことだ。
こうした中で遠賀タクシーと旭川旭タクシーによる値下げ攻勢が掛けられようとしている。

昔は不況カルテルという手段があった。今のような時期にこそそれが必要なのだ。
構造改革によりその手段が失われた以上、対抗手段は上記二社と同じかそれ以上の値下げしかない。

旭タクシーの値下げは他地区の出来事だが、同じ北海道の事だ。わが地区に波及する可能性は大きい。
ZOCシステムなるものは、短距離利用者を切り捨てるニセのサービスに過ぎないことを暴露すべきだ。
もし一社がこのシステムを採用しても他の業者も自己防衛のためにそれに追随するから、お年寄りなどの弱者は移動手段を完全に奪われてしまう。この点から行政に迫るべきで、業者の結束を訴えなければならないと思う。

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コメント

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800円の理由とは
コメントZOC関係者 | URL | 2009-02-19-Thu 21:45 [EDIT]
突然で失礼します。
そもそもタクシー業界には『30分1600円』という完全時間制の料金が定められていましたが、それでは高速道路を使った利用などの場合、採算が合わないため、遠賀タクシー独自で『距離で11km以内』というルールを付け加えたのです。
さらに、初乗り(基本)料金1600円をより利用しやすくするために『15分または5km以内を800円』へ敷居を低くしたのです。これが精一杯です。

ZOCの《虚》と言われるのは関係者として納得がいきません。
やはり「虚」でしょう
コメントZOCに疑いをもつ者 | URL | 2009-02-26-Thu 22:44 [EDIT]
《 普通のタクシーは、距離だけが反映されるようになっているといいます。
 でも、このzocは、時間も反映するので、道がすいていてすいすい走れると、安い料金で目的地まで行くことができるというのです。
 「でも、渋滞したら、損するのでは?」
 そんなことはないのです。時速23kmを上回る速度で走ると時間制となり、それを下回ると距離制となるシステムであるので、渋滞しても料金は増えないのです。
 ねえ、いいシステムでしょ。》
このテレビを私も見ていましたが、これは完全に勘違いしています。初乗りは15分または5kmの早い方を選択するので、渋滞がなくて速く走れる場合は5kmで800円となります。同様に1時間で考えると、1時間または23kmの早い方を選択するので、渋滞の場合には1時間で3200円となります。
 私が「虚」と考える理由は、片道で1時間3200円の収入というのは、会社に戻ってくるまでに2時間かかってしまい、実質1時間1600円の収入しかならないからです。1600円の4割が給料とすると時給が640円と福岡の最低賃金をクリヤーできません。
 「虚」での値下げ競争は、結局、乗務員を苦しめてしまうだけだと思います。
 本当に有益なものであるなら、今までの可能な限りの運行実績を示して、「虚」でないことを理論的に証明すべきではないでしょうか?
30分1600円
コメントpasta | URL | 2009-04-08-Wed 12:33 [EDIT]
30分1600円(1時間3200円)という料金はZOCでなくても福岡のタクシー料金として今でも正式に定められているんでしょ。それが虚ならまずそれを直さないと。ZOCは時間制料金の応用であって時間制料金からすれば値下げしたことにはなりません。時間制料金を直せばZOCの料金体系もかわってくるでしょう。時間制料金が安いのはZOCが虚との理由にはなりません。なお時間距離併用の件は主の主張の通りと思います。私はわかりやすい料金体系とメーター上がりを利用者がコントロールできるところを評価します。実質値上げになってもこちらの方が使いやすいと思います。
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