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有効供給の創出という戯言(たわごと)
2010-03-26-Fri  CATEGORY: 未分類
「馴れ合いの金融緩和策では意味がない!埋め切れない『デフレギャップ』の深淵」という表題に惹かれて真壁昭夫信州大学教授の一文を読んだ。
http://diamond.jp/series/keywords/10118/

デフレを退治するためには、まずデフレギャップを埋めることが必要になる。手っ取り早くデフレギャップを埋めるためには、政府が自分で需要を増やせばよいのだが、それをするためにはおカネ(財源)が必要になる。
 ところが、国の財政状態は大赤字であり、その分の財源を捻出することなと到底できない。そこで政府は、どうしても「デフレは日銀の責任」と主張せざるを得ないのである。…



で、デフレギャップを埋める先生の秘策とは?

社会全体の付加価値を作り出すために、「企業の実力」を強化する政策を考えるべきだ。企業が強くなって、画期的な新製品を開発すれば、国内需要が伸びるだけではなく、輸出の伸びも期待できる。
 特に、法人税率の引き下げや研究開発費に対する優遇税制、規制緩和などによって、高い技術力を持つわが国の企業が潜在能力を十分に発揮し、さらに国際競争力を強化できる環境を整えることができれば、わが国経済の成長性を高めることはできるだろう。



ああ~と天を仰ぐ。有効供給の理論の信奉者がここにもいた。売れっ子エコノミストで大学教授の中にも…。わが反面教師seiji先生は有効供給をこう定義した。

今回の私の話には、「有効供給」という概念が出てきます。
 それについて、少し説明しましょうね。
 「有効供給」とは、「有効需要」と対になる概念で、私が、提唱するも
のです。
 有効需要は、ご存知ですよね。購買力に裏付けされた意味のある需要の
ことです。
 お金を持っていない人がいくら、何かを欲しいといっても、そのような
需要は経済的には意味を持ちません。
 それと同じようなことが供給にも言えそうです。
 ある企業に人気のある商品を作る能力があっても、それにかかる経費が
他の企業よりもはるかに高いというのでは意味がありません。そのような
高い商品を売りに出しても、決して買う人がいないからです。
 他の企業より安く、そしてより魅力的な商品を作る能力が必要なのです。
 消費者が払える価格の範囲内で如何に商品を供給できるか。そして、消
費者のニーズに如何に応えることができるか。そうした意味のある供給を
「有効供給」と呼ぶことにしましょう。
 そうです。経済の回復には、そうした「有効供給」を高めることが必要
なのです。そして、また、そうすることができればそれで十分なのです。
 何故ならば、「有効供給」は全てそれに需要が対応するからです。
 需要がみつからないような供給は、有効供給と呼びません。

http://archive.mag2.com/0000143981/20090309131000000.html
奇妙なことに両先生ともに「有効供給」なるものがデフレ脱却に有効に作用したという歴史を語ることはない。できるはずがない。そのような商品など存在しなかったからだ。

たとえば携帯電話。普及し始めたのは1990年代。あっという間に猫も杓子も携帯電話を持つようになった。両先生の言う「有効供給」の見本のような商品といえるだろう。ところで、有効供給=ケータイの出現は日本経済を救ったか?ケータイの普及と反比例に日本経済はデフレの坂を転げ落ちているではないか。なぜか。それは読者自身の経験を思い起こせばわかる。ケータイと毎月の通信費を支払うために他の支出を絞ったからだ。収入が落ち続けるデフレ経済の下でそうしなかった人は珍しいだろう。

つまり、デフレ下においてはいかなる「有効供給」が提供されようとも(誰もが買わずにいられない商品が提供されようとも)それは他の消費を犠牲にして購入されるのだから、デフレ克服に《有効》な供給とはなりえないのだ。だから経済学上「有効供給」なる概念はそもそも存在しない。

もし必要な《供給》があるとすれば、それは通貨発行権者によるオカネの供給だ。通貨増発によるデフレ克服の例はいくつでもあげることができる。政府がオカネを増発し、それを支出することだ。それによって人々の仕事が増え、収入が増え有効需要が増大する。オカネが回りだす。江戸時代の度々のデフレもこのようにして克服してきたし、昭和恐慌も大恐慌も同じだ。
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