FC2ブログ
主に経済に関する積極財政派の覚書。
トロロの覚書
スポンサーサイト
-----------  CATEGORY: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ページトップへ
御用学者
2008-12-22-Mon  CATEGORY: 未分類
世界恐慌が深化を続けている。飛ぶ鳥を落とす勢いだった産油国も自らがいち早く墜ちた。ドバイの輝きは瞬く間に消え、ロシア・中国・ブラジルの新興国神話も崩壊した。アメリカは、ビッグスリーを破綻から救うか否かですったもんだしている。当面の急場をしのいだとしても、米製造業を捨てたのは米国民である。ビッグスリーに未来はない。時代遅れのクルマ屋に未来があるはずもない。

アメリカはFRB議長=ジョン・バーナンキの働きによって辛うじて命脈を保っている。私はどこかでFRBが「銀行の銀行」つまり中央銀行から「唯一の銀行」になりつつあると書いたことがある。その時は「何を言っているのか分からない」と馬鹿にされた。信用創造の担い手である市中銀行が信用収縮の業病に見舞われた時、その「合成の誤謬」を打ち破るのは政府の役目だ。銀行が銀行本来の役目を果たさないのだから中央銀行がその役目を果たさなければならない。そうしなければ経済は崩壊する。今やFRBは押しも押されもせぬアメリカの唯一の銀行だ。CP(コマーシャルペーパー)の買取までやっている。手形の割引のようなものだ。

これからどうなる?ほぼはっきりしている。アメリカは衰退する。今の所、国際社会は「保護主義反対=自由貿易主義」を掲げているが、いつまで持つか。そう長くはない。保護主義がはびこるだろう。そもそも自由貿易主義はアメリカと言う超覇権国家があったから成立し機能した。世界は次第に多極化する。アジアの覇権はどこが握るか。勿論中国に決まっている。では「小日本」はどうする?中華帝国に進んで隷従するか?

たぶんそうはならないと思っている。ただそうなって欲しくないと思っているだけかもしれない。しかし、アメリカという保護者が去って現実に気付いたら、日本はその道を選択しない。

最近二人の学者が「転向」を表明した。中谷巌と野口悠紀雄。
中谷は「週刊現代」2008年12月27日・2009年01月03日号で自己批判文を発表したそうだ。その冒頭を引用する。

《豊かな中流階級はどこへ消えた
 私《中谷巌》はいま、これまでの自分の主張が誤りだったと率直に反省しています。
 1990年代、細川内閣や小渕内閣で首相の諮問機関のメンバーだった私は、規制緩和や市場開放の旗を熱心に振り続けました。
 そして小渕内閣の「経済戦略会議」議長代理として発した提言は、その後、同会議の委員だった竹中平蔵さんによって引き継がれ、彼が小泉内閣で政策立案の中心人物となったときに、小泉構造改革の一環として実現していきました。
 小泉構造改革は日本にアメリカ流のグローバル資本主義を持ち込みました。間接的にですが、その改革に参画した私は、小泉・竹中氏同様、日本社会に構造改革を持ち込んだ張本人なのです。
 しかし、いきすぎた構造改革は日本社会の良き伝統を壊す強烈な副作用を生み出しているように思われます。貧困層の増大、異常犯罪の増加、ぬくもりのある社会の消失などです。「これはいけない」と、私は自らの主張が誤りだったと悔恨の念を持っています。
「すべての改革が不要だった」と言っているわけではありません。ただ、改革は人々が幸せになるための手段です。構造改革で日本人は幸せになれたでしょうか? 多くの人々を不幸に陥れてしまう改革は、改革とは呼べないのです。》

野口は榊原英資とともに75年にわが国の構造改革の必要性をはじめて主張した学者として知られる。この人物が「100年に1度の危機に、ケインズはよみがえるのか?」と題する一文を発表し、更に「『日銀引き受けで25兆円支出増』という思考実験――パンドラの箱を開ける」を発表した。

構造改革派ならば身を挺してでも反対する新規国債の日銀直接引き受けを、思考実験と断りながらも、明らかに容認する内容である。勿論私から言わせれば不徹底であり不満が残る。しかし、改革派の重鎮が「思考実験」としながらでも転向の姿勢をみせ始めた事を軽視してはならない。歴史上「変革」はこのような現象を伴いながら進行するものだからだ。

これらはこのたびの世界的金融危機がいかに深刻なものかを表している。日本経済の中枢が打撃を受け、御用学者の間にも動揺が走っている事を意味する。アメリカ任せの思考停止状態の御用学者も自分の頭を使わないわけには行かなくなっている。御用学者の間に必ず亀裂が走る。

こうして日本は甦る。
スポンサーサイト
ページトップへ  トラックバック0 コメント0


余白 Copyright © 2005 トロロの覚書. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。